今年になって不定期的に行われた『新規ユーザー応援キャンペーン』で貰えたのは概ね攻撃/防御力が100程度のアクセサリー類と成長、ペット関係などの品物。
香歩の垢は以前より連合鯖で使っていたものなので当然このアクセサリーは持っていない。
そこで、この状態に近づける為に〝今時、生産アクセサリーの製作〟をするのである♪v(*'-^*)ゞ^
※ツインのアクセを最初から狙わないのはゆっくり時間を掛けて自分でIDに通いながら手に入れる為です。
何故、そうするのか。意味が分るかしら?
ところで、現時点での〝ロハン・ライフプラン〟はと言うと・・・
①下級IDに通いツインの宝石を入手する。
※実際には露店買い、ギルドやフレ関係または中級ID通いが一般的
②下級ボスを討伐して中級クリを入手する。
※ゴミ補正のエドを粉砕するのが1番良いけど低レベルでは素材を集めらるのは至難である!
③フロイオン(防具)をエンシェして+5まで強化する。
時間は掛かるんだけど、のんびり、こつこつと遠回りをしながらですね。
その第一歩、下級IDに通う為の装備を整えるんです。
気の向くままに遊んでいる人が多そうだけど、はっきり言って、ロハンはそんなに甘くない!
勉強や仕事以上に〝努力やお金を使うMMO〟はこういった〝設計(目標)〟をしっかり持っていないと続けていけないと思うの。
生産アクセサリーで100程度と言うとノーマルの下級と中級の真ん中くらいかしら?
生産品の製作は設計図をキャラに登録することで出来るようになる。
しかし、その〝第一歩は『設計図』の入手〟である!
ギルドにお願いして中級のアクセサリー設計図(エリネ)は手に入れることが出来たんだけど、下級をどうしようか?
隠れ商人のNPCが売っている体力のみのアクセで済ませてしまうか?それとも、使える3ステのアクセを手に入れるかで迷いどころ。結局、Lv25で受諾可能なクエスト〝まだ足りないカオス地域の資料〟をキャラの育成を兼ねてすることにする。アクセサリーはまだ種類が少ないけど、武器とかだと目的の品がルーレットで出せるかどうかは・・・運次第なんですけどね(/∇≦\)

『カオス地域』。偶に私のブログにこのキーワードでぐぐって来る人がいるんですけど、そこはMAPで灰色に塗られている場所です。デル・ラゴス、モーリセン、ガイザンなどにあります。
ところで、レベルが下のMOBがドロップするカオスの〝瘴気〟と〝狂気〟を間違えてはいけません!
(私くらいかしら・・・間違えちゃったのは(///o///)ゞ テレテレ)
運良く?
2回目でコロニスの設計図を入手する☆(*^o^)乂(^-^*)☆ ヤッタネ!!
これまでネームド狩りを日々の日課にしてきて、クリスタルと抽出OPの最下級、下級品は十分製作済み。
※実際、生産システムで時間や費用が掛かるのはクリスタルと抽出OPの入手です。以前、「生産始めました。採集を・・・」って人がよくいたけど、採集なんて1日で終わる作業ですから(^▽^;)
「ではでは♪いざ!製作を!」
の前の最後のひと仕事で宝石採集です。
本当は転職して無課金の乗り物に乗って採集をして周るのが良いんだけど、レベルアップ記念品があったのでそれを使って一気に最下級、下級品を採集しちゃいます(あらかじめ結晶が不足しないようにコツコツと採集はしていた)。

その他、私が知る限りでは最低レベルで乗れる無課金の乗り物、放浪のクルーガー(Event)(1日)。
メインサイドストーリーのLv30クエスト『童話で伝われた真実』より。

アイテムモールの宣伝用の品みたいだけど、こういうのも何気で役に立ったりするよね?
最下級、下級と各々2時間掛けて採集して来た物を生産工房のロンド<宝石加工専門家>さんにお願いして加工(結晶、ダイヤモンド)してもらう。

その後、揃えた材料を持って製作机に話しかけて、作りたい物を選んで製作開始!

製作レベルをアクセを作りながら(防具強化を製作してレベリングするのがポピュラーだったけど私は今回それはしなかった)、最下級から下級に上げて、今回の目的、コロニスリングを香歩と佳穂の為に2セット(8個)製作する。
そうそう♪製作レベルが下の物を何時までも作っているとレベルが上がり難いですよ!
は~い♪出来ましたぁ☆~(ゝ。∂)!〝1個45ypのベビーリング〟
※採集の時に作業服を使ったので45ypだけど、勿論、無課金でも作ろうと思えば作れるんだぞ!
これで、少しは楽になるはず・・・。
スポンサーサイト
ここまでで完成した防具はプロイヤン強化+5が8点ほど。
そこで、プリと供に戦い、養える唯一無二の職、DEにチャレンジよ☆~(ゝ。∂)
何と言っても狩り効率ナンバーワンを誇りますものね!
チュートリを終え、下界に舞い降りた(気分的に!)DE。
名前は〝佳穂〟。
薄いブルーのアイシャドウと結い上げたパープルの髪に小冠。
私のお気に入りのDEファイスです。(太い眉毛は何とかして!)
フロ鯖がオープンされてかなり経つけど、佳穂という人はいなかったので、こちらでもDEはこの名前で決まりです。
~(=^‥^)ゞ ぴっ!!

チュートリとLv10達成品を受け取り、恒例のベナザル合成にチャレンジ。

(ノ´▽`)ノオオオオッ♪全て成功の快挙!?
この娘はきっと〝幸運の女神〟に違いないわ!

出来上がった完成品に着替えると・・・あんま、ベナザルはDEには似合わないみたい。
真っ赤なドレスの〝レザー〟の方が好みかな。
HP、MP吸収スキルのコイルがあるメイジ。
久し振りに動かすと、単体狩りでは武器に吸収が付いていなくても十分だったわ!
(( ̄ー ̄?).....??アレ??最初はヒラでないとダメという想定と違うじゃないの?)

私の武器の好みは①吸収、②防御なので、他の人よりもHP吸収を多く武器に付けている。何故そうしているかと言うと、多少の無理が利くから(生産スタッフですもの(´0ノ`*)オーホッホッホ!!)。被ダメが最低ダメを超える200台程度なら何とでもなるのを体験しているからかな?知Wizの必要な数値は1%あれば吸収抵抗のある狩場の火寺やロネリア監獄でも狩りが出来るって言うんだけど、それは高い防御力(最低ダメをずっと抑えた)の防具を着ているからですね。でも、基本的に最低ダメを超えてしまうような狩場には行けない(行かない)ので、防具はと~ても大事です。
賛否両論なので、自分の好みで武器を作って(整備して)みて、みて、d(^-^)ネ!
ところで、DEの防御力は〝紙〟です。
装備を怠ると直ぐに〝地雷〟になるので、初心者さんには向かないかもですね。
今では物理防御700を超える良い〝メンバリ〟のバフを貰えば何とでもなるんだけど、そういったものにばかり頼っていると後で泣きを見るぞ!?
白い肌に胸元大胆カットのロングドレス。普段は足やパンプスは見えない。
※年をとると(高レベ装備)大胆カットでなくなる!
これがDEファッション(防具)の特徴ですね。
坂道を掛け上がる時に見える『白く細い足』や『撓わに揺れる胸』を見ていると〝私、セクシー過ぎるかも!〟と思う。o(*^▽^*)oあはっ♪誘惑・小悪魔・自惚れモード?
でも、エルフと違って、男子は男性キャラをするから、これは女子だけの秘密なのかも知れない?
Lv20になり、ひとつ肝心なことを思い出しました。
Lv10までLDEしたプロイヤン強化+5を装備し忘れていたわ≧(´▽`)≦アハハハ

この時点でのスキル取得はリキャの短いスフィアとエンカレで決まりね。
後は均等振りで~す☆~(ゝ。∂)

イントビームはコイル系に及ばないとwikiには載ってるけど、スフィア≒イントビーム>コイルの順で威力があると思う。
ヘルスはリキャが長いのでエンカレと上手に交互に撃たないとHP吸収が間に合わないことがあるから重装備でも無い限りは気を付けてね!どうしてもダメならヒラ(プリ、テン)さんにMBを回してもらうこと。
DEで狩りをしていると凄くクールな気分になる。
特にWIZをしているとスキルが壊れてしまって使えなくなることがあるんだけど、そういう仕様でもあるといえばそうなんだけど、操作が乱雑だとそういったことに成り易いです。クールな操作がWIZは1番ね!
メイジ時代はビーム、ヘルス、マナ、エンカレの各々の間にスフィアと自動攻撃を挟むだけで、後はHPの多さで耐え忍ぶだけ。それように用意されたのがメッセージだけど、HPが十分であれば後回しでも良いかしら。
何気で役に立つのがワープの2+石で、PT時に安全に狩場を撤収するのに便利ですね。最近の人(PT狩りに不慣れ)をみていると、ろくに安全な方法もとらずに各自撤収してしまったりで、正直、危なっかしくって仕方ないわ><;
知WIZ最後の火力増強である通常攻撃時のクリ狙いの2つのスキル(ブースト、ストロング)はデストロイを覚えるまでは効果はあまり期待出来ないので後回しですね。DK対策のMリフも今は要らないかな。皆がよく取るポリューションは定期的なもので火力的には効果が薄いからパス。タゲを取りたいのであればってところかしらね。今のところ精神WIZは考えてもいないし・・・。
少し、本腰を入れて遊んでみようかと思い、完全無課金を返上して〝大金の〟560Y.Pを投入する!
(※購入の確認メッセージでは手が震えたわ!!)

あどけない顔をしているお猿くん。
このままでも十分可愛いんだけど、町中にいるスタイリングショップのお姉さんにご相談。

「おら、これが良いよ~ぉ♪」
と、おねだりするから〝最高値の〟1Mを出費する。
(※お願いする時は指が震えたわ!!)

ショップから出てきたお猿くんは、“Cronをかけてすみません”と申し訳なさそうだったけど・・・。
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン♪〝おしゃれは基本〟だから気にしなくても良いんだよ。
お猿ファッションで人気が高いのはやっぱり〝赤頭巾〟かな。
でも、私はいつも白頭巾にしているの。
何て言うのかしら?
私のような清楚!で清らかな心!の持ち主には似合うでしょ!
このお猿くんはドロップ品の取得をしてくれるんだけど、設定をしないと何も拾ってくれません。
忘れずにチェックを入れましょうね♡

1000カウント(標準で500時間経過)のレベル2にならないと十分なアイテムの取得をしてくれないんだけど、それは我慢して育てるしかないですね。それと、エサをあげ忘れると復活させるだけで〝980Y.P〟もかかるから、寝落ちにはご用心を!

モールでは香歩はプリを目指しているので、メイドたんも合わせて購入。
それと、1.5M(税抜き)のうさpをNPCから購入して、一応これで、ペット揃えは万全かしらね☆~(ゝ。∂)
何だか・・・今日はお金を使い過ぎてしまったわ。
◇喜部門

貴方と過ごす夜のダンス。
光のシャワーを浴びながら私は喜びに満ち溢れるの。
◇怒部門

人々の恨み辛みを一身に背負い、今、少女は胸に秘めた怒りを叩きつける。
◇哀部門

帰らぬ貴方を偲んでます・・・。
そんな主人を優しく包むペット達。
◇楽部門

女子3人で訪れた黄金色に輝く秘境の地。
水辺でワイワイ♪皆で騒いで楽しい夏のバカンス。
一式、作っちゃったo(*^▽^*)oあはっ♪
私の加入したギルドは溜まり場に誰かしらバフキャラを放置しているほどの大きなGなので、ツインの宝石の装備なしでも調整なしでネームドが狩れてしまったりするv(*'-^*)bぶいっ♪

カト狩りのお勧めキャラはと言うと〝Lv60前半のキャラ〟で、特に単体火力に優れているヒムアベ(力ステのアベンジャー)です。Lv60代というのはドロップが落ちるレベル差+9までにを裏窓(多重起動)でLv1キャラとPTを組み(調整すること)、平均Lv30代にすることで、ベルクからオークトライバルチーフまで、全マップに討伐後1時間で再び湧くネームドを変幻自在に狩って回れるからです。ネームドを狩る理由はスキル強化に使う石、下級クリスタル素材や生産システム(武器・アクセ)で使う抽出OP作成の為のOPの収集ですね。
今はカト狩りをする人はほとんどいないみたいだけど〝カト狩りを制するものはロハンを制す!〟と言うほどにカト狩りはロハンを始めたばかりの前半では重要な意味があるんですよ☆~(ゝ。∂)
ところで、このネームド達を狩る為に必要な最低の物理防御はというと、推定、ベルクが700、カトブレパスが800で、オークトライバルチーフは900程度かな?この最低限必要な防御力と言うのは知っておくと誰かを狩りに誘うにしても事前に出来る出来ないを判断する材料になるので押さえておくと便利です。
じゃ~ん♪

(厚かましくも)〝タダ〟で譲ってもらいましたツインの宝石(金・土)!!
そして、慎重にひとつずつダブルクリック!

見事に(偏って)揃ったキナとハル。
( ̄ー ̄?).....??ありゃ??
こんなものですよね(/ー ̄;)
その時の私の切ない心境を詩(ポエム)にしたもの(抜粋)。

この〝ボンビ~ガ~ル〟は低課金者用に記してるけど、正統派(?)ロハンライフのシナリオはと言えば・・・
1.最低限の2キャラ(前衛と支援職)を別垢で作成する。
2.課金売りをして2キャラにツインの宝石を装備させる。(推定~10,000y.p)
3.クエ・プロ(※場合によっては強化)をGetする。
4.Lv50までキャラを育成する。
5.カト狩りをして下級クリ、抽出OP、スキル石と下級IDでボスをボコ♪ボコ~♪にして中級クリを得る。
6.生産武器を作成(出来れば中級)し、魔法道具(植物採集)を下級までにする。
(5、6は定期的にあるイベやモールで販売される〝幻想の武器(Lv50)〟を入手予定なら割愛)
7.生産武器にHP、MP吸収とモールの精霊石、又は集魂石(攻撃力、ダメージ減少、etc)。(毎月540y.p~)
(3次、4次、5次と武器を作っているとそれだけ保存代が掛かり割高になってしまう!)
8.毎月のエンシェ代もお忘れなく!(毎月2,000y.p程度)
9.クエ・フロをGetして、エンシェ保存を使い一式(5部位)を強化して+5までにする。(推定50,000y.p)
10.メインクエストで素材を集めてクエ・エド強化+5を一式製作する。(推定150,000y.p)
(場合によっては要らないかも!)
11.カンスト目指してGo!Go!!
12.最終装備素材(グラシ、6次武器など)を集めて製作及び強化する。(推定250,000y.p~)
(目指せ!最低でも+7以上~~?♪)
13.(何とかして!)ツインのオーラやデコアクセをGetして、強化する。(推定未定)
(目指せ!最低でも+8以上~~?♪)
(※)その他、成長(課金)や諸々のアイテム代。
要するに、カンストまでにはどんなに少なくても50万yp以上(100万以上は普通に使ってる人もいるはず)は覚悟しないといけないってことかしら?
でも!これを多少は削減できるはずよ☆~(ゝ。∂)
それは〝努力〟と〝根性〟と費やす〝時間〟。それがボンビ~ガ~ルである証。
(注)フロ鯖では特にカンストは目指してないですけど(///o///)ゞ テレテレ。連合でもか!
また、必ずしもカンストを目指さなければならないと言う理由は私はないと思う。
「ああ、今日は無性にPTがしたい・・・香歩さん、どう?」
初めてみるキャラさんがそうGチャする。
「あら、私と2人だけでデートがしたくて、そんな気障なセリフをおっしゃらなくてもよろしくってよ!」

で、サブキャラさん、新規さんが集まって、みんなでギルハン('_'?)...ン?
チュンチュン。
チュンチュン。
早起きの小鳥の囀りで私は目を覚ました。旅の疲れはまだ残っていたけど、ベッドから起き上り、シェードを上げて出窓を開けた。
遥か彼方まで続くコバルトブルーの空に真っ白な雲たちが地上より舞い上がった悪戯で冷ややかな風に流されてさわさわと模様を付けていた。
目覚めたばかりの目に眩い七色の光線を放つ太陽と冷たい空気がそこにはあった。
「おはよう」
笑顔で私に手を振りフェスタが呼び掛けてきた。
私達の中でいつも世話役のしっかり者で生真面目な彼女はセミロングの銀髪の後を清楚に結上げている。
「おはよう」
「ねえ、どうだったの?」
「うん、現状調査でひと回りしただけの旅だから直ぐに終わったわ」
「そっちじゃないよ、陸翔先輩のこと。ドラットに行って来たんでしょ?」
「・・・」
「そっか、手掛かり無しか。でも、きっと先輩は大丈夫だよ」
「ええ、私も信じてる」
「うんうん」
彼女は笑って私を元気付けてくれた。
「おっはよう」
そこにあわてんぼうのセーラーが白いショルダーバックを腰元でポンポンと弾ませながら大股で走って来た。
「ねえねえ、レポート調査に託けて陸翔先輩を探しに行って来たんでしょ。行方は分ったの?」
「それが、手掛かりは掴めなかったんだって」
私を見つけたセーラーの問い掛けにフェスタが答えた。
「やっぱり、これは浮気よ」
「!?」
「旅先で知り合った絶世の美女との仮初の愛。結婚を間近に向かえたマリッジブルーがなせる揺れ動く男心。これは結婚という男の墓場に落ちて行く前のほんのお遊びなのかもしれないぞ」
「陸翔は浮気なんかしません!」
私は眉間に皺を寄せ、彼女を睨み付けて言い放った。
「そうかな、先輩だって男だよ。浮気しない男っていないって言うよ」
「しないの!」
「セーラー!きつ過ぎ」
「あん、怒っちゃ嫌よ。冗談なんだから」
「もう」
「思い起こせば、2年前のバレンタインデー」
彼女は私達から視線を逸らして下を向き、振り返りながら腕を組んで話し始めた。
「セーラー、またその話?」
「また?そうだっけ?1回くらいしか話してない気がするけどなあ」
「フィアンセの前でよく話すわ」
「良いじゃない。2人は相思相愛。今や自信過剰の似た者カップルの間には蟻の這い出る隙もないんだから。それに佳穂がヴェーナに来る前の話じゃない」
「え?」
彼女自身から陸翔のことが好きだった時があったことは以前から聞いていたけど、特に違和感は抱いていなかった。私と陸翔が出会う前の話しだし、女にもてるのは男の勲章のようなものだと理解している。意外だったのは自信過剰の一言だった。
「ああ、陸翔先輩への切ない恋の病に侵された女心に勇気を振り起し、一世一代の決意をして作った力作〝手作りらぶらぶチョコ〟をぶら下げて、あの日、告白という手段にでた私に言い渡された結末は敢え無くも玉砕。間髪いれずに言い渡された『ごめん』の一言は悲しかったわ。チョコすら受け取ってもらえなかったもの。例えるなら、空腹に耐え忍び、延々と深夜遅くまで続く講義がやっと終了。あの耐え難い空腹感を満たす為に必死に駆け足でお店に辿り着いたその瞬間にシャッター、ガラガラ。『はい、閉店です』それまでって感じよ」
「何それ?でも、あのチョコ、美味しかったよね」
「そう?私、食べてないもの」
「そりゃ、そうよ。私の所に来て、『こんなの要らない!』とか言って、私に投げつけて、一晩中、泣きじゃくって明かしたじゃない」
「ずるい、フェスタ。自分だけ空腹を満たしていたのね」
「でも、翌日にはケロッとしてたじゃない」
「そんなことないよ。一月以上引きずっていたもの」
「そうだったんだ」
「あ!大変。遅刻、遅刻。講義に遅れちゃう。じゃ、またね」
彼女はいつもこんな調子で駆け抜けて行く。
「セーラーは根は優しいんだけど相変わらず毒舌よね。でも、ああやって気を紛らわしてくれるんだよね」
「ええ、私もそう思うわ。陸翔のことだから大丈夫だとは思うんだけど・・・」
「クシュン♪あれ、誰か私の噂でもしてるのかな?」
「あは。走りながらくしゃみしてる人って初めて見たわ」
セーラーの後姿を見ながらフェスタはそう言った。
「ところで、リリアは?一緒にリマに行ったんだけど、途中で分かれたのよ」
「リリアなら昨日帰って来て、早速やってるわよ」
「あのリリアがね」
「違う、違う」
「え、レポートの整理じゃないの?」
「いつものあれよ、あれ」
ドゴーン♪
各部屋に仕切られた訓練場に行くとけたたましい音と共にリリアの掛声が聞こえた。彼女は武術優待生として入学してきて、1学年にして既にアカデミーでは有名人物であった。数々の模範試合での優勝も然ることながら、彼女のざっくばらんな性格は誰からも慕われるところがあった。

「あ、来てたんだ」
リリアは部屋の入口で見学をしていた私を見つけると声を掛けて近づいて来た。
「相変わらず、激しい訓練をしているのね」
「何言ってるのよ。こんなの訓練にならないよ。1学年だから制限が設けられていて、こんな相手の部屋しか許可されて無いんだもの。早く上級コースに行きたいわ」
「そ、そうね。リリアには物足りないのかもね」
彼女は汗ひとつかいた様子も無く話を続けた。
「ねえ、久し振りに相手してくれない?」
「わ、私?」
「そう、佳穂さまにお願いしてるのよ」
「私はダメよ。武術優待生のリリアに敵うわけないじゃないの」
「10勝11敗」
「何それ?」
「私と佳穂の対戦成績よ。私が負け越しているわ」
「ちょっとそれ何時の話よ。子供の頃の模範試合のことじゃないの?」
武官である父は“例え女でも護身術のひとつも身に付けねばならない”という理由で地方の武術大会に私を出させていた。幼少より各地を転々と周り、主要な武術大会に出場していたリリアとは何度か対戦をしたこともあり、フェスタやセーラーとこのヴェーナで知り合うより以前からの友達だった。
「逃げるの?」
「うん、逃げる」
「全く、神学科の人って何で皆こうなんだろ」
「どうして?」
「だって、私、入学早々のお遊び半分の非公式の模範試合で陸翔先輩に負けたのよ。神学専攻の優男だと思ったらとんでもない。何であんなに強い人が神学専攻なんだか全然分らないよ。武術優待生の名折れだわ。これはもう『神のみぞ知る』ってことなのかな。佳穂だってまだまだいけるんでしょ?」
「ううん、そんなことない。将来の将軍さまと噂されるリリアさまの足元にも及ばないわ」
「もう、恋する乙女はこれだから」
「それどういう意味?」
「言葉通りよ」
公式試合で最初に勝ったのは確か私だったと思う。それまで無敗だった彼女にとっては衝撃が強かったらしく、試合の翌日にはリターンマッチと言って私の家に押し掛けて来たりした。そんな彼女と数年前までは会う度に服が汚れることも気にせずに稽古をしていたものだった。
「佳穂は直ぐに立ち去っちゃったけど、私は方々を見て周ったの。南部って本当に可愛い建物が並んでてさ。そこに苺ジャムのお店があってね。自分でイチゴ畑で摘んだ苺をその場でジャムにしてくれるのよ。焼きたてのパンに付けて食べる苺ジャムは美味しかったな。リマは苺狩りとかで有名じゃない。そうそう、それからね。ランベックには佳穂が好きそうなアクセサリーショップとかもたくさんあったわよ。ねえねえ、今度またのんびりと一緒にリマに行こうよ」
「う、うん」
「なあに、陸翔先輩のこと?」
「・・・」
「大丈夫よ。先輩は。私ですら敵わないくらい強いんだから」
「そうね。リリアなら1個小隊くらいは1人で相手に出来そうだものね」
「それ、どういう意味?」
「女傑?」
「はいはい。どうせ私の恋人はこちらにいます訓練用のロボットですよぉ」
「・・・」
一瞬、会話が途切れて現実の世界に戻った私の心中を察したリリアは私の手を握った。
「佳穂・・・」
私は優しいリリアに凭れ掛かり、彼女の胸元に顔を埋めて濡らしていた。
昔からの親友にだけ見せられる姿だった。