ある秋晴れの休日の朝、佳穂はヴェーナの町の何時もの場所で一人座り、彼女が好きな濃厚な味わいのアッサムに高価だがクリーミーな味わいであるミルクを少量加えたミルクティを楽しみながら一枚の紙を眺めていた。

「ちゃぉ!佳穂ちゃ」
「おはよう、ルナちゃん」

現れたのは、このサークル〝ボヌール〟の代表。みんなを気遣い、根気強く、運が悪いところがあるけど、可愛い女の子である。このタイプは悪い男に捕まると身を滅ぼし易く―恋は盲目―クールな佳穂は何時もそんなことを気に掛けて心配していたが、異性の好みが異なるであろう彼女とは長い付き合いになるとも予想していた。しかしながら、彼女の異性関係は全くの不明であった。

「何見てるの?」
「これ?以前、〝素人の娘の方が親しみが湧くから、お友達と一緒に新しいアトラクションのモデルしませんか?〟て、みんなで撮ってもらったじゃない。。その時のだよ」
「でもさ、それってだいぶ前じゃないの?オープンしたのは確か去年の暮れじゃない。ひょっとして、佳穂ちゃ、まだ行ってないの?」
「うん、行ってないよ」
「ふむ」
「あ、何?私は口コミを大切にするのよ、口コミ。ほら、時間が経てば経つほどいろいろと良い情報も悪い情報も増えるでしょ?別に行き遅れじゃないわよ!」
「・・・」

人工的に造られた堀を巨大な滝壺へと透き通る水がさらさらと流れ、遠目には女王宮殿、アカデミー学院などの公共施設を眺められるここは下町、洋服屋さん前の空き地である。
そこに2人の女性が連れ立って歩いて来た。

「おはよう」
「おはよう、シルくん、きのぴー」
「ちゃぉ」
「シルくん、相変わらずビキニだね。季節の変わり目なのに、身体鍛えてるの?」
「そだよ、レンは体力勝負だから。常日頃から鍛えとかないとさ」
「へー、私なんか体調壊しやすいから、暑さ、寒さの変動が激しいこの季節、Tシャツ、ワンピに薄手のコートも用意しとかなくっちゃ。ほらこうして、衣装ケースを持ち歩いてるもの」
「それも異常かも」
「そうそう、見ちゃったわよ、きのぴー」
「え、え?」
「この間、そこでウキウキして立ってたでしょ?“まだかな、まだかな、彼、まだ来ないのかしら?”って顔に書いてあったわよ。デートだったんでしょ?」
「デ、デート!?そんなんじゃないわよ」
「はは~ん、毎日がデートだから、もう日課のようなものなんだ!」
「ちょっ」

取り分け何をするわけでもないが、こういったサークルがヴェーナの町には至る所にあった。
そして、人々は自分の気に入ったサークルに加入し、他愛もない会話を楽しんでいたのである。

「ところで、それ何?」
「これ?皆でモデルした時のだよ」
VIRGO(ポスター)
「私、まだ行ってないから口コミ情報集めてるんだけどね。」
「なるほど」
「懐かしいよね、あ、私、お腹が減ったから、何か食べ物を仕入れてくるね」
「じゃ、私もミルクティのおかわりしよう」

豊かな自然に恵まれて、農作物、特に果物、野菜、茶樹の栽培が多く、海も隣接していることもあり、ここ南国ヴィア・マレアでは様々な新鮮な魚介類も手に入れることが出来た。
それぞれ、好みの海産料理、デザート、飲み物で少し遅めの朝食を始めた。

「みんな、しっかり食べるのね」
「佳穂さんこそ、ミルクティだけでよくもちますね?」
「うん、私、末娘だから」
「それって、何か関係あるの?」
「甘やかせて育てられたから、気のみ気の向くままって感じ」
「関係ないような・・・」
「そう?私的には“納得の一言”なのよ」
「不思議な考え方なのね」
「それよりこのチラシ、問題あると思わない?ほら、私なんかあさっての方向を向いちゃってて、一人黄昏てる感じじゃない。これじゃ、妄想癖のある娘みたいじゃない?」

(一同)自覚無いんだ!

「ん?どうしたの、みんなきょとんとしちゃって」
「そう、私も何時もそんな役回りばかりなの」
「そだよね、ルナちゃん。ウィザードって縁の下の力持ちって感じで損な役回りだよね。それに比べて、きのぴーとシルくんは良いわよね。前面でアップですもの。この時だって、あのカメラマンさん、シルくんのことばかり撮りたがってたじゃない。男のいやらしさ丸出しって感じ。ま、確かにビキニにテンガロンハットってセンスは良いと思うけどさ。でも、何気で美味しいところを持ってくのがうめちゃんなんだよね。ほら、一人だけネオンが輝いてて目立っちゃってるもの」

そこに現れた、ボヌールの古株、少しお姉さんっぽい印象が彼女の特徴であった。

「あ、噂をすれば何とやら。おはよう、うめちゃん」
「ちゃぉ!」
「おはようございます。みんなで何してるのですか?」
「ほら、以前、撮ってもらったヴァルゴ・ダンジョンのお話をしてたの。うめちゃん、もう行った?」
「私、行きましたよ」
「みんな行ってるんだ。シルくんはまだだよね?」
「うん、なかなか機会が無くて、行ってないですね」
「じゃさ、今夜辺りにみんなでどうかしら?」
「良いですね。調度今、キャンペーンしてるみたいですよ。確か・・・」
「あ!楽しみが減るから言っちゃだめ」
「あれ?口コミを大事にするんじゃなかったの?」
「口コミ?そんなの眉唾に決まってるじゃない。当てにならないわよ」

(一同)この人の言う事は〝支離滅裂!〟

「ん?どうしたの、みんなきょとんとしちゃって。キャンペーンですって、楽しみよね」


「じゃ、私、用事があるから、もう行くね」
「うん、また後で」



―その日の夜―
VIRGO(ロビー)
「うめちゃんが来れなくなったって言うから、かわい子ちゃんのれかんちゃんを連れて来たよ」
「みなさん、よろしくおねがいしま~す」
「は~い、よろしくです」

(さぁて、どんなのがあるのか、楽しみ、楽しみ('-'*))


次回に続く・・・
『ID〔VIRGO DUNGEON〕中編』




今時、80代の狩り〔ソロ〕

幸薄いプリースト

comment iconコメント ( -4 )

差し入れです~(*^ー゚)v ブイ♪

ミルクティにぴったりのアールグレィのシフォンケーキ焼ぃてきましたぁ~♪ 生クリーム添えですぅ~www 

ぃまの目標!

天然卒業!!!⇒ 目指せ!「It's so cool~♪」

Priest…プリントアウトしましたぁ~!
頑張りまぁ~す!!(*^o^*) エヘッw



名前: れかん [Edit] 2012-10-10 15:04

れかんちゃんへ

差入れ(。◕‿-)ありがとう✿
うん♪とても美味しいわ。

目標があるのは素敵なことね。
私からみると〝天然〟って憧れちゃうんだけど。
ほら♪そういう娘って、男の人って放っておけない人が多いじゃない?
でもでも♪自分らしさ〝クール〟を目指してね☆~(ゝ。∂)

世の中に教科書、マニュアルetc・・・いろいろあるけれど、自分がやってみてどうだったかが肝心だと思う。
Priestの[プリテク]は誰かに教わった訳でなく、自分で考えたのを纏めたものなの。
だから、れかんちゃんも〝れかん風プリ〟で頑張って!

名前: 佳穂(かほ) [Edit] 2012-10-10 19:17

今回の小説はギルメン達バージョンですか!
いいなぁ~私もでたかった←
今はあんまりまとまった時間がとれてなくてINできてないけど
またまとまった時間とれるよーになったら遊んでね^^w

名前: ですちんS もといalies [Edit] 2012-10-11 18:04

ですちんSちゃんへ

そうだよ、前回が私とロハンの自己紹介バージョンで、今回からが私を取巻くみんなをロハンの世界を題材にこれから描いていこうと思ってv(*'-^*)bぶいっ♪
一度に、全員登場は無理があるから、今まであまりSSでも登場してなかった人を選んでみたの。
でも、悪役が必要な話に展開した時に、誰に役をやってもらおうか考えてて・・・
どう、エントリーしてみない?
続編で善人にすることも出来るから、ツンデレみたいにインパクトがあって良いかもよ~ぉ?
(*'ー'*)ふふっ♪

名前: 佳穂(かほ) [Edit] 2012-10-11 19:38

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